社長の想い人づくり
街づくり

代表取締役社長髙木 言芳

線路工事を核に社会インフラ整備に邁進

私たちの原点は鉄道です。1942年に線路の新設、補修・メンテナンス、鉄道施設の建設を専門に行う会社として新潟で創業しました。現在も、日本でも数少ない線路工事を担う会社として、地域の交通と物流を支えています。この間に積み重ねた実績や技術、ノウハウ、企業風土は、私たちの強み。例えば、事故や災害発生時には、いち早く駆け付けて最短の時間で復旧対応を行い、都市部での大規模工事では、徹底したリスク管理により、安全かつ品質の高い成果物が提供できます。冬期には線路メンテナンス用の大型保線機械に除雪装置を取り付け、線路の除雪作業を行います。それは、全てが社会インフラ整備に関わるものの使命であり、責任です。実直に、ゆるぎなく、私たちは歩み続けてきました。

線路保守で培った技術力を土木・建築へ

線路の保守は、ミリ単位の精度が求められる精密な作業です。列車の加重、運行頻度、地質、天候、災害などで生じた線路の狂いは、乗り心地、スピード、安全に影響を及ぼします。列車がいつものように走り、いつものように到着するためには、日々の点検と整備が必要なのです。例えば、新幹線では40メートルの区間毎に許される上下差は最大4ミリ、これを超えると補修対象になります。もちろん専用機械で測定し、補修作業を行いますが、最後は人の目で確認します。わずかな狂いさえ見逃さない技術者の目と感覚。専門性が試される仕事です。

そして、鉄道工事で培った技術力と施工能力、品質管理力を駆使し、土木、建築においても守備範囲を拡大。様々な工法、技術を導入し、最適な施工方法でインフラ整備に注力してきました。「Sto乾式吹付けモルタル工法」はコンクリート構造物のメンテナンスに最適で、工期短縮が可能。また、橋脚補強に必要な独自の仮設工法「D-flip工法」を開発し、工期短縮とコストダウンをかなえました。この新技術に関しては、施工手順などを3Dモデル化よる施工イメージの構築や、バーチャルリアリティ化による教育などのIT活用にも取り組みました。

「安全」をトッププライオリティとして

今、日本は大きな転換期に直面しています。未曽有の自然災害をいくつも経験し、防災・滅災、環境保全やエネルギー節約が急がれています。また、高度成長期に建設された構造物が、相次いで補修の時期を迎える中、新たに建設するのではなく、リノベーションや既存建築物の用途変更による再活用を行うなどのストック型社会を目指そうとする価値観が根付いてきました。鉄道も同様です。新幹線は約50年で大規模改修を行いますが、開業35周年を迎えた上越新幹線にも、その時が近づいています。日常的な点検・整備とは次元の異なるプロジェクトになるでしょう。安全をトッププライオリティとして取り組んでいきます。

そういう時だからこそ、必要なのは人を育てること。どんなに技術革新が進み、IoTやビッグデータなどICTが飛躍的に発展しても、それらをコントロールし状況を俯瞰する人材がなくては、テクノロジーは活用できません。有能な社員を生み出すこと、働きやすさを実現することが、事業の成長につながり、ひいては地域の課題の解決、安全性の担保となると信じ、教育研修体制の強化や職場環境整備に着手しました。リーダーとして活躍する女性社員の育成、男性の育児休業取得率の向上など、ワークライフバランスの推進に真剣に向き合っています。

人を育て「安全」を守ることこそ使命

安全を学ぶには、まずは恐怖の体験から。それが私たちの考える安全教育です。具体的には、知識やスキル教育に加え、重大事故を学ぶ、安全「DAIICHI」学習館、学びの「KIKAI」見触館、あえて危険や恐怖、事故を体感する、安全「DAIICHI」体験館を建設。そこでは、人体模型落下実験設備、疑似感電体験装置、触車疑似体験装置など、五感に訴える安全教育を行っています。当社社員だけでなく、協力会社の社員、鉄道会社の社員もここで「事故の恐怖」を学んでいます。鉄道に乗るお客様の命を預かっているという意識なくしてこの仕事はできません。

線路、土木、建築。硬いものを扱っていますが、社風はいたって自由闊達で、フラットです。安全を究めるには、誰もが自由に発言できる環境が必要だからです。はっと気づいたこと、おかしいと思ったこと、疑問に感じたことはすぐに先輩や上司に伝えて共有し、精査することは安全への第一歩です。また、気楽にまじめな話ができるような雰囲気づくりとして、まずは人の話は否定しないというルールのもと、発見や提案を皆で議論しています。ここから次の事業展開の芽が生まれるのではないかと期待もしています。

豊かな持続可能社会の構築を目指す

2025年にどのような企業になっていたいかという「ありたい姿」を想定し、2014年に策定した中期経営計画「D-ビジョン2025」の第二段階を現在、実行中です。それは、日本のインフラの補修・更新時代を見据え、成長基盤の構築を図ろうというもの。鉄道というインフラ整備から、建築・土木という社会資本の整備、さらに、資産活用の提案へ――線路から始まった第一建設工業の歴史、その新たな章の始まりです。豊かな持続可能社会の実現のため、私たちはこれからも歩み続けていきます。実直に、ゆるぎなく、未来へ。